須田景凪の2023ライブ「Ghost Pop」配信・放送情報

須田は光り輝く客席に目を向け、「3年ぶりの声を全開にできるワンマンライブ。本当に嬉しい。今日の時間は飛ぶように感じるかもしれませんが、最後には後悔のない時間を共有しましょう」と感謝の言葉を述べた。彼は深みのある曲「Howdy」で再びステージを盛り上げると、「バグアウト」の情熱的な歌声や、「幼藍」の独特なリズムと感情豊かなボーカルで、聴衆を感動的な音楽の旅へと誘った。ピアノの美しい旋律で始まる「終夜」の曲中、幻想的な照明が空間を彩り、須田のクリアな声と共に、その場は夢のような雰囲気に浸った。

須田は自宅にこもりがちな生活を送っていたが、この年の初めから個人指導のジムでのトレーニングを開始したとのこと。「ジムでしっかりと鍛え上げられ、その後帰宅する日々を過ごしています。今年は、少しは健全な生活を手に入れた感じです」と笑いながら話し、会場の観客を楽しませた。須田は体の変化について触れた後、「これからガツンとフィジカルな曲を楽しんでいただきたいので、是非とも盛り上がってください」と前置きし、続いて「シャルル」というバルーンのヒット曲を熱唱。その後、アニメ「スキップとローファー」の陽気なオープニング曲「メロウ」で会場のモードを最高潮に高めた。

ライブのクライマックスに差し掛かると、須田は「ちょっと『Ghost Pop』というアルバムに触れたいと思って」と、少し躊躇いながら言葉を続けた。「私の中には、他人を傷つけたくないという強い意識があります。実際、日常の中で気づかない間に他人を傷つけてしまうことがある。そのため、作品を公にする際、言葉選びで過度に慎重になり、何も伝えられなくなることも。しかし、今回のアルバムで自分を解放し、遠慮なく曲を作成しました。これは須田景凪 / バルーンとして最も生の感情が詰まった作品だと感じています」と語った。さらに、「このアルバムをきっかけに、必要以上に自分を変えるつもりはないが、遠慮せずに生きていく決意をした。もし皆さんが何かを遠慮してしまったり、自分を抑え込む瞬間があれば、こちらのライブへお越しいただきたい。音楽と共にお待ちしています」と続け、ライブのフィナーレとして「ダーリン」という曲を心からの情熱で披露し、ステージを去った。

アンコールの要望に応え、再度ステージに現れた須田は、初めにバルーン名義で制作した初音ミク×ソニーストアの「360 Reality Audio」のためのイメージソング「花に風」を観客に届けた。続けて、9月から始まる「Ghost Pop」の全国ツアー「須田景凪 TOUR 2023 "Ghost Pops"」の話に移り、「今日、皆さんから受けたエネルギーは本当に素晴らしかった。ツアーでそれを返せるよう頑張ります。『Ghost Pop』という名前とは異なり、今日は心が満たされる一日でした。この生の感動を、私も、そしてあなたも感じている」と感謝の言葉を述べた。最終曲として「Ghost Pop」の最後のトラック「美談」を熱唱し、その日のライブは終了した。